
蹇は、西南に利あり、東北に利あらず。大人を見るに利あり、正しくして吉。
一言で言うと
狐にとっての牛は「一撃必殺の技を持った超頼りになる共闘者」です。
全般
狐と牛は上中爻が異なり、下爻のみを同じくする「出自も考え方も異なる共闘者」という関係です。
牛は明確に人々の役に立つ技や知識を持っており、それによって確実な一歩一歩をすすめ続ける実直な生き方をしていますが、その成否は究極のところ「蛇が呪われていないか」という点に集約されてしまいます。
そして牛はその実直さから、なかなか周囲に対して要望や問題点の指摘ができずに悩んでしまうことがあります。ここは蛇に対して進言を行うことが出来る狐の仕事ですから、牛の持っている悩みを先回りして解決してあげましょう。
この六十四卦「蹇」では、牛がやってきて狐に相談したり合流したりして問題が解決されていく様が描かれます。狐は牛に直接あれこれと指示したり無茶を振ったりするよりも、気にかけて問題解決の手助けをすることの方を大事にしましょう。
交友
狐と牛は交友関係においてそこまで気の合う相手ではありません。
しかし、両者とも蛇に直接向き合う仲間であり、蛇の思想や指し示している方向、または困った点やどうしようもない部分について語り合える貴重な間柄になります。
牛は非常に真面目で堅い人物に見えるかもしれませんが、案外豊かな遊び心を持っているものです。牛から面白い提案があったら全力で乗ってあげましょう。
ただ、狐の側から牛に強くアクションをするのは若干注意が必要です。牛は警戒心の強いトーテムですから、一度疑念を持たれてしまうと後が面倒です。他の部分で信頼をされるようになってから、相手からの提案を待ちましょう。
恋愛
恋愛においても狐と牛は微妙な緊張関係にあります。相性は決して悪くありませんが、反転前の鳥・兎の時点での緊張感とよく似た空気が両者の間に漂っています。
特に両者を隔てるのは中爻の違いで、牛は豊かな環境で、狐は過酷な環境で生まれ育っていることが多く、これが世の中に対しての楽観的・悲観的な見方の相違に繋がっています。
ここでも狐は牛に対して積極的にアプローチするよりも、日々の信頼の実直な積み重ねによって牛からの誘いを待つ必要があります。行くと悩み有り、来るときは大いなり、です。
仕事
仕事において狐が牛に対してできることは数多くあります。
まず、牛の仕事の環境保全が挙げられます。牛の周りの面倒ごとで、猿にも片付けられない大きな問題は狐が主管し蛇と共に解決しなくてはなりません。
猿のマネジメントも牛と協力して狐が解決すべきところです。牛は人付き合いや部下の成長のために時間を割くべきではないので、定常的なやりとり以外で課題が発生した場合は狐がカットインして調整を進めなければなりません。
そして重要なのが「牛に先んじて蛇に進言を行う」という点です。牛は基本的に蛇に日々文句を言いませんから、蛇が呪われて良からぬ選択肢を取りそうなときでも問題が看過されるケースが発生しがちです。常に目を光らせておき、問題があればすかさず提言をしましょう。
闘争
狐は牛と戦うのはよしておきましょう。何一ついいことはありません。
牛は狐からすれば能力・才能や環境に恵まれた存在で、時にはうらやましくなったり不公平を感じたり、嫉妬してしまったりということがあるかもしれません。
ですが、これは重要な役割分担です。狐には牛にできないことがたくさんできます。むしろ牛の側も出来ないことで頭を抱えており、それを軽々とこなす狐がうらやましくなることもあります。
あなたたちの仕事は、下爻が陰、すなわち「東側のトーテム」において最も重要な位置にあります。せめぎ合うより信頼し合い、未来のためにしっかり尽くしましょう。
叡智
狐が牛に対して大事なことは「勇み足にならないこと」です。
狐はフットワークが軽いので、牛に対して様々にアプローチしたくなりますが、八卦の教えはこれを諫めています。4000年の教えを信じて、牛に対しては「相手からのアプローチやサインを待つ」ということをしっかり肝に銘じておきましょう。
牛が狐に対して信頼を持てる状況は、あらゆる面でこの世界に良い影響を齎します。しっかりと真心で向き合いましょう。