
牛 – 旅
旅は、少し通じる。旅の節度を守れば吉。
一言で言うと
鳥にとって牛は「どういうわけか遊ぶのをやめてしまったかつての仲間」です。
全般
鳥と牛は、下爻のみが異なる非常によく似たトーテムです。
また、鳥の六十四卦には牛への変化を暗示する卦辞が多くあり、その関係には一種の連続性があります。
ただし、鳥は牛の仕事をうやむやにしてしまうところがあり、牛が行くところについていくとこの「旅」の物語のように悲しい結末になってしまいます。
鳥は自由自在に空を飛べるからこそ、節度をわきまえなければいけないことがよく分かる組み合わせです。
交友
牛と鳥は非常に相性のいい遊び相手なのですが、これは鳥から見た話であって、牛にとっては「楽しいけれども身を滅ぼす関係」になってしまう可能性があります。
節度を保とうにも、牛が鳥に癒着してしまうとどこまでが許されるラインなのかが分からなくなり、壊滅的な結果に繋がる可能性があります。
鳥としては、その翼でついついどこまでもついていけるがゆえに楽しくなってしまいがちですが、牛にとっての「旅」は明確な使命を背負った命がけの戦いです。面白がってふざけることのないように注意しましょう。
恋愛
恋愛においても鳥と牛は厳重な注意が必要です。
交友関係と同じく、鳥と牛では壊滅的な関係に発展してしまうことがあるため、とにかく節度と貞淑を大事にすることが肝要です。
また、本気の愛であったとしてもそのままで成就することは難しく、出来る限りいずれかの変化が必要です。あなたが鳥であるなら、牛とともに戦っている周囲の人々の話を謙虚に聞くことで、何らか建設的な道が見出せるかもしれません。
仕事
仕事においてもやはり鳥と牛の組み合わせは厳重な注意が必要です。
牛の仕事は非常に明確な目的意識と使命によって成り立っているため、そのままでは鳥が理解することは難しく、ふとした拍子に牛の仕事を軽んじたり、ふざけて馬鹿にしたりしてしまい、牛の怒りを買ってしまうことがしばしばあります。
牛と共にありたいのであれば、まずは牛の仕事をしっかりと理解して尊重すること、そしてそこに自分がどのように寄与できるかを自分なりに考え、行動しましょう。
闘争
これは悲しい話なのですが、牛の唯一の弱点は鳥です。
鳥は牛をやっつけてやろうというつもりがまるでなくとも、牛にとって自分の仕事場で鳥が飛び歌う状況はまことに致命的で、何が大事だったのかを忘れさせてしまうような働きがあります。
牛の仕事は実直で漸進的な一方、非常に重く果てしない積み重ねの、苦行のようなものであることが大抵です。そうした仕事の重みを鳥はその美しい声で忘れさせ、牛を鳥のように飛ばすことが出来てしまいますが……その結果は決して幸せなものではありません。
いつかの同朋の変わり果てた姿を前に嘆き悲しむ前に、自分自身の変えられるところを見つめ直しましょう。いつからでも遅すぎるなんてことはありませんからね。
叡智
鳥が牛に対して大事なことは「とにかく邪魔をしないこと」です。
鳥も牛も、ある種の才覚に恵まれた、運命に愛された存在です。しかし、鳥と牛が生きる世界は明確に異なり、牛はその世界で真剣に戦っています。
自分なりの善さを牛に味わってもらいたいという気持ちは分かりますが、ここはぐっとこらえて、自分自身を見つめ直すときです。もしも牛と同行するなら、牛に弟子入りするくらいの気持ちで、謙虚に従って行くのが良いでしょう。