
既済は、少し通じる。正しきに利あり。初めは吉にして終りには乱れる。
一言で言うと
狐にとって鳥は「絶対に仕留めなければならない宿敵」です。
全般
全六十四卦のフィナーレを飾るのは狐と鳥の戦いで、この「既済」はまさしく狐の放つ弓矢が鳥の頭を捉える瞬間を描いている「最後から二番目」の卦です。
また、この卦は初爻から上爻までの卦が全て正しい場所に配置された「完全な八卦良し」を意味する、最高のクライマックスを意味する状態にあります。
狐と鳥は完全に相容れない、究極の相克関係です。鳥は全てから自由になるためにこの世界の春を謳歌し飛び回りますが、その下にはそれによって犠牲となった誰かの亡骸が積まれています。
卦辞には「尾を濡らす」とありますが、これは狐が誰かの涙を尾で拭ったことを示しています。誰かの苦しみを引き受けて立ち、あなたが構えるのは一撃必殺の弓矢です。
燃えさかる赤い弓矢があなたの手から放たれる時、それはひとつの大いなる時代の終わり、そして混沌とした未来の幕開けの象徴です。
最後まで気を抜かずにやり抜いてくださいね。
交友
狐が鳥と遊ぶときは、戦いや重要な局面でない時だけです。
狐と鳥が同じ土俵で戦うとき、それは両者が不可避の相克をしていることを意味しますから、そういう最中に楽しく一杯やったり出掛けたりというのは出来ないものです。
また、お互いが変化しないままで「長年連れ添う友人」という関係を築くのも困難です。どこかでショーダウンがやってきてしまうことを覚悟しておきましょう。
恋愛
恋愛においては「相性はいいものの、一緒になれない」という悲恋の様相を呈します。
往々にして宿命的に敵対する相手とは抗いがたく魅かれ合うことがあり、その表出は相互への荒々しく容赦ない攻撃によってのみ成立するということがままあります。
そして相互を性愛の意味で愛している場合、自分と敵対し攻撃している状態を正とするわけですから、そこから宥和したり変化したりというのは「違う」となるわけで、ままならない関係になってしまいます。
こういう題材は特に女性の創作に活かされそうな気がしますね。
仕事
分かっていると思いますが、狐は鳥と仕事をすることはできません。
闘争
狐は鳥との間で「相争う」というただ一点にのみ関係性を持つことが出来ます。
そしてその戦いではあなたが必ず勝たなくてはなりません。
叡智
狐が鳥に対して大事なことは「気を抜かないこと」です。
あえてこの卦については多くを語りませんでしたが、相克は避けられず、あなたは覚悟をするより他ありません。ですから、これ以上の助言は不要です。
最後まで気を抜かず、やり抜いてください。